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2006年11月18日 (土)

金将と銀将

卒業研究ではなくなってきたので、タイトルも変えてみました。「日本将棋成立の謎」ですが、いまいちしっくり来ていないかな……。(木村義徳先生の著書ともかぶりますし)

まず業務報告。
前回の酔象入り詰将棋の話題は、「詰将棋おもちゃ箱」様にリンクしていただけたようです。
ありがとうございました。

今回は金将と銀将の動きを取り上げてみます。今さら説明するまでもありませんが、金将と銀将の動きは下の図のようになっています。

   
   
 

将棋を覚えた頃から、なぜこのような動きになっているのだろうという疑問はありました。そのときに思ったのが、以下の公式。

  • 金将の動き = 前後左右 + 前方3マス
  • 銀将の動き = 斜め四方 + 前方3マス

図にするとこのような感じですね。

   
=
   
   
+
   
     
   
 
=
 
   
 
+
   
     

伝来からの流れという研究の中でこの公式を検討すると、元々の金将・銀将は、縦横あるいは斜めにしか進めない動きだったのではないかと考えられます。それが、前3方向への利きを与えるようにルールが変更され、現在の動きが完成したという仮説を立てることができます。
「二中歴」にある将棋では、金将と銀将の動きはすでに現在と同じものです。これより古い資料は出ていないので、上記の仮説も推測の域を出ないわけですが……。

マークルック (タイ将棋) の「コーン」(象ないしは銀将に相当) の駒が、日本将棋の銀将と同じ動きをするのだそうです。これは、象の4本の脚と鼻を示しているといわれています。このことを根拠のひとつとして、日本将棋は東南アジアから伝来したと考えている人もいます。
今回の仮説に基づくと、銀将とコーンが同じ動きをするのは、「偶然」だったということになります。成り立ちが異なるのでどちらかがどちらかに影響を与えたというわけではなく、それぞれの国で将棋が進化した結果、同じ動きをする駒が現れた、ということです。

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