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2007年6月

2007年6月 9日 (土)

人物叢書「三条西実隆」

「実隆公記」の調査中ですが、日記そのものに当たるのが王道ではあるものの、作者である実隆のことをあまりにも知らなさすぎるため、彼について書かれた書籍を入手しました。

  • 芳賀幸四郎「三条西実隆」(1960年、吉川弘文館)

再版したもの (新装版) が1987年にも出ています (ISBN 4642050884) 。図書館では新装版、古書店で初版を入手しました。当然ながら、将棋については増川先生の書籍 (「遊芸師の誕生」) のほうが詳しいのですが、全体的なバックグラウンドはこちらのほうが詳しくなっています。

実隆は室町時代後期の公家で、すでに時代は戦国下克上の世になっていましたが、時代の流れについて行けず公家の復興をめざし、実際には何もできずに取り残された人物ということになります。これは実隆に限らず、公家全般にいえることなのですが。

実隆と将棋の関わりについては、駒の文字を書いたのが最初のようですが、文明13年 (1481年) にぽつんと記述があり、次に「初めて」駒を書いたのが明応5年 (1496年) となっています。明応5年の後は、将棋を指した記述が何度も出てきており、将棋という遊戯にのめり込んだように思われます。文明13年と明応5年の間の15年の記述を調査し切れていませんが、ここに何もないとすれば、最初の駒書きの記述がなぜここにあるのか、という疑問が出ます。

実隆日記についての論文や研究資料をほかにも見てみたいのですが、そうするには日本中世史の分野に深く足を踏み込むことになり、自分の研究がどこに行ってしまうのかという不安もあります。さて、どうしたものでしょうか。

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