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2011年1月12日 (水)

[読書メモ]ロバート・キヨサキ『金持ち父さん 貧乏父さん』

金持ち父さん貧乏父さん アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学(ロバート・キヨサキ、シャロン・レクター、訳・白根美代子)

いわずとしれた超ベストセラー。ただ漫然と雇用されることでは、いくら働いてもお金持ちに離れず、税金を払い生活のために稼ぐことの繰り返しにしかならないと警告しています。
ではどうすべきかというと、言葉の響きは悪いかもしれませんが、「不労収入」。つまり本当の意味での資産を持ち、その運用によって自動的にお金が入る仕組みを回せば、働かずとも収入が得られるという仕組みです。

放送大学で歴史学を学んでいたとき、戦国時代のある貴族(公卿)について修士論文を書きました。戦国時代に入り、凋落していたとはいえ、貴族は自分が所有する荘園領地からの地代収入で生計を立てていました。
昔も今も、日本も米国も、このあたりの考え方は同じといえるでしょう。

ただ、やはり、違和感はぬぐえません。
私の家族はみな、勤労は義務であり、生活のためにはつらいことも我慢して働かなければいけないと考えていますが、それと反対の方向で、お金や仕事について極端な考え方をしているように思います。
私たちの生きる目的は何でしょうか。自分のやりたいことをして、幸せに生きることが、誰にとっても究極の目的のはずです。
それがなぜか、お金を稼ぐこと、収入を得ることが目的となってしまい、お金を得るための手段を論じてしまっています。そこに私の違和感の根本があるようです。

もともと、やりたいことをする、幸せに生きるという目的があり、その手段としてお金があったはずです。それが主客逆転するほどに、お金というものは魔力を持っています。
自分としては、幸せに生きるだけのお金があれば十分なのであって、金持ち=善、金持ち=幸福、という構図さえ壊してしまいたい、というくらいに考えています。
本書にある、働く以外の方法での収入の得方があることは否定しません。ですが、それがすべてではないという意味で、本書を余り高く評価できませんでした。

最後に、なぜこの時期にこの本を読んだのかを書いておきます。
実は今まで敬遠していました。投資を勧めるような書籍だと思っていたし、自分は投資や投機は好きではないので。
ところが実際読み進めていくと、投資については書かれているものの、それが主題ではなく、投資先を自分の頭で考えて投資しろということになるでしょうか。
自分はそこに頭のコストをかけるなら、働くし、作るし、他の人に価値を提供することを選びたいです。
結局、その1点が、私がこの書籍を評価できない理由ということになるかと思います。

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