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2011年3月 4日 (金)

[読書メモ]D.カーネギー『人を動かす』

人を動かす (HD双書 (1))(D.カーネギー)

カーネギーの代表作を文庫版で入手できたので、そちらで読んでみました。比較はしていませんが、新装版からは一部の内容が省略されているように思われます。それでも十分な読み応えがあり、参考になる部分も多々ありました。

この本で取り上げられている50年前のアメリカ人は、単純だし賢くないし自分のことしか考えていないようにも思えます。今ならもっと人はずるがしこくなって、相手の優しい言葉の裏にある意図に気づいてかいくぐろうとしたり、弱みにつけ込んでさらに居丈高になったりしそうなものです。とはいえ、基本的なところは今も昔も変わらないのでしょう。

どんな場であれ、自分が評価され、期待されていると感じれば、その評価や期待がモチベーションとなり、自発的な行動を促します。期待していることを伝えるのは、実はそれほど難しくないはず。ただ、期待を伝えることの重要性を、多くの人が気づいていないだけで。
親と子、上司と部下、顧客と取引先のように上下関係があれば、指示や命令で相手を動かすことはできますし、そのほうが簡単でしょう。それに慣れてしまっているから、本書にある人の動かし方を知らなかったり、知っていても実践しなかったりするわけです。

昨年日本語訳が出版され、私自身深い感銘を覚えた『モチベーション3.0』にも、自律的な行動が取り上げられています。自律的な行動は、指示や命令によるものではなく、また指示や命令による行動の何倍もの効果をもたらします。
それは自分にとっては当たり前のことなのだけれど、そう思っていない、あるいは気づいていない人も少なくないように思います。もしかしたら、気づいていない人たちは、自分が自律的に行動した記憶がなく、常に指示や命令のもとでしか行動していなかったのかもしれません。非常に不幸なことですが。

自発的な行動の効果に気づくのも、人を動かすのに評価や期待をもってするのも、ちょっとしたきっかけを経験してからだと思います。その小さなきっかけは、どこに転がっているかはわかりませんが、意識していないと見逃してしまうところにあります。小さなきっかけを意識し、気づくことから、人間関係の変化が始まるのだろうと思います。

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