« [読書メモ]香山リカ『本当にやりたいこと!を見つける33の方法』 | トップページ | [読書メモ]中谷彰宏『自分リストラ術』 »

2011年5月18日 (水)

[読書メモ]栗原潔『グリーンIT』

グリーンIT コスト削減と温暖化対策を両立するIT効率化の戦略(栗原潔)

IT関連の技術書です。といっても自分の本業であるソフトウェア方面ではなく、サーバーや各個人が使うPCをどうすればエコに使えるか、という視点に基づいて書かれたハードウェアの技術書ということになります。
ハードウェアのエコは、ごく簡単にいってしまえば電力と熱をどれだけ抑えるかという論点に行き着きます。そして電力を抑えることは、震災以来首都圏では急務の問題となっています。大量のサーバーマシンが集積しているデータセンターは首都圏に集中しており、大量の電力を消費する施設ともなっています。先日の一部報道で、データセンターは今夏の計画停電の対象外となるとありましたが、だからといって節電の必要がないということではないのは当然の話です。

サーバー側では、廃熱処理とサーバーの集約(仮想化)が大きなトピックといえます。データセンターでは多くのサーバーが集約されていますが、サーバーなどの機器を適切に配置し、発生した熱を効率的に屋外に出すとともに特定の場所に熱がこもることがないようにすることで、発生する熱を大きく抑えることができます。これはひいては空調による機器の冷却を減らし、消費電力の抑制にもつながります。
「仮想化」はここ数年(本書発売は2008年)でよく聞かれるようになった言葉ですが、機能ごと(ウェブサーバー、メールサーバー、データベースサーバーなど)に複数台に分かれていたマシンを1台に集約しながら、ネットワーク上では複数台のサーバーがそれぞれの機能を果たしているように見せる処理です。これによりマシンの物理的な台数を減らすことができますから、全体として消費電力を大きく抑えることができるわけです。

利用者側での消費電力抑制策としては、環境性能を向上させたPCが市場に多く出てきていますし、クラウドコンピューティングやシンクライアントといった形で、これまでクライアントが行っていた処理をサーバー側に行わせることができるようにもなっています。
また、帰宅時にはPCの電源を遮断する、ハイバネーションやスリープモードを活用するなど、日常的に行っていることも重要となります。画面の輝度を落とすだけでも、結構効果はあるらしいです。
勤め先の宣伝になってしまいますが、私も執筆に参加している、株式会社アイ・エンターのシステム開発部門のブログ『陽気なシステム屋が世界を変える』にて、節電のエントリーがありましたので紹介させていただきます。

夏の電力不足に向けて節電を!(2011年5月11日公開)

グリーンITの話題に戻しますと、自分がIT部門の担当者なら、この機会にサーバーを最新機種にリプレースすることを提案します。新しい機種ほど性能も省電力性もよくなっていますし、仮想化でマシンの台数を減らすこともできます。
一時的なコストはかかりますが、震災対策として考えればお金を使うことが経済を回すことにもつながりますし、電力コストの削減分で将来的にはおつりがくるでしょう。

|

« [読書メモ]香山リカ『本当にやりたいこと!を見つける33の方法』 | トップページ | [読書メモ]中谷彰宏『自分リストラ術』 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/75808/45718996

この記事へのトラックバック一覧です: [読書メモ]栗原潔『グリーンIT』:

« [読書メモ]香山リカ『本当にやりたいこと!を見つける33の方法』 | トップページ | [読書メモ]中谷彰宏『自分リストラ術』 »