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2011年8月23日 (火)

[読書メモ]辻秀一『仕事に活かす集中力のつくり方』

仕事に活かす集中力のつくり方―“辻メソッド”でフローに集中する人生を獲得する(辻秀一)

スポーツ選手の事例を中心に、「集中」できている状態について、また集中するためにどのような意識の持ち方をすべきかを示しています。スポーツ選手の事例が多いのは、試合や演技というわかりやすい舞台があることと、やはり作者がスポーツドクターとして多くの選手を見ているからだと思いました。

サブタイトルにもありますが、集中とは「フロー」の状態のことです。フローとは時間を忘れて、周囲の雑音が聞こえなくなるような状態で1つの物事に取り組んでいる状態で、非常に密度の高い、効率のよい作業ができる状態にあります。
以前読んで強く感銘に残っている『モチベーション3.0』(ダニエル・ピンク)でも、フローの状態を作り出せる環境こそが、本当のモチベーションであると述べており、いろいろな本が同じことを書いているのだと改めて感じました。

そして、フローの状態を作り、モチベーションを高めるには、心をよい状態にすることが重要となります。心の状態をよくするには、外に現れる自分をよくすること。笑顔を作る、明るく振る舞う、気持ちのよい言葉をかける。
勤め先で毎朝朝礼をするのですが、朝礼の場で隣の人との挨拶と「笑顔チェック」があります。どういう意図で行っているのかは聞いていないのですが、仕事への集中力を高めるには最適な方法なのだと、この本を読んで感じました。
また、感情が態度に出ることもありますが、逆に態度が感情を作ることもよくあります。悲しいときにはわざと泣こうとするし、不満を持つ状況にあえば、ふてくされた態度や乱暴な振る舞いをして、怒りの感情を高めようとしたことはないでしょうか。こういうときにこそ、心を平静に保ち、あえてポジティブに振る舞うことで、集中力や感情を維持することができるというわけです。

そしてもうひとつ、「今」を大事にすることが、集中力を保つために重要なのだと述べられていたのも、なるほどと思いました。
野球選手やプロゴルファーの例が出ていましたが、自分が最初に思い浮かんだのは将棋の棋士のことです。プロの将棋では「待った」はありませんから、前に指した手が悪手で形勢を損ねたとしても、今この局面で最善の手を探さなければならない。前の手をこうすればよかったと後悔しても、その局面は現れないわけですし、時間を無為に使ってしまうだけです。
とはいうものの、過去の失敗に引きずられ、今必要なパフォーマンスが出せないというのはよくあると思いますが、過去は過去と割り切れる人のほうが強い。自分はまだそこまで達しておらず、後悔することもしばしばなのですが、今できることをやるという当たり前のことを、当たり前にやっていけるようになりたいと思います。

ポジティブな態度、言動、表情を作ることと、今できる最善のことをすること、この2つが仕事のパフォーマンスを高めることになります。もちろん集中力も増し、周囲の雑音が気にならなくなりますから、効果はさらに上がるでしょう。
集中せよ、と意識してヘンに力んでも、むしろ逆効果になることもあります。まずは笑顔、笑顔ですね。

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