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2011年9月 6日 (火)

[読書メモ]佐藤伝『「朝」日記の奇跡』

「朝」日記の奇跡(佐藤伝)

先日参加した読書会で紹介されて、買ってみました。
去年の暮れに日記帳を買ってつけ始めたのですが、半年で挫折してしまいました。5年連用日記だったのに……。
そのときの反省をしますと、朝とか夜とか関係なしに、毎日つけられなかった、習慣化できなかったというのが一番の問題だったと思います。継続できない理由をつぶしていけば、習慣化に一歩でも二歩でも近づきますし、この本にはそのヒントがいくつもありました。

最大のヒントは、フリーフォーマットではなく、最初にいくつかのジャンルを決めておき、そのジャンルに関連する出来事を書いていくこと。フリーフォーマットだから、何を書いていいのかわからず、結果的に日記帳に手が伸びないということもありました。何をどこに書くのかを決めておけば、今日あったこと、今日するべきことは何なのか、それぞれのジャンルに従って考えることができ、書きやすいというメリットがあります。
2つめは、紙ではなくデータファイルに書くこと。本書でも紹介されているExcelでファイルを作れば、毎日パソコンの電源は入れますから、必ず日記ファイルを目にします。勤め先によっては認められていないかもしれませんが、DropBoxなどのファイル共有サービスを使って家と会社で日記ファイルを共有しておけば、会社でも日記を開くことができます。
3つめは、日記にTo Doを記載するという発想。朝に日記をつけることから自然に出てくる考え方なのですが、その日にするべきことを日記に書くことで、To Doを明確にし、1日を計画的に過ごすことができます。日記というのは経験したことを書くものだという固定観念がありましたので、目から鱗が落ちるような感覚でした。

放送大学で将棋の歴史を研究していて、そのときに戦国時代の公卿である、三条西実隆があらわした『実隆公記』を題材としました。先人の研究で、実隆は朝起きてから前日の日記を書いていたのではないかとされており、400年以上前から朝日記がなされていたのを思い出しました。『実隆公記』はフリーフォーマットではありますが、型はかなり決まっていて、まず日付と天気、その後は誰に会ったかなどの人間関係を多く記していました。ちなみに、将棋の記述も誰と何番指したかということしか書かれておらず、ルールや指し手については一切言及がなく、研究者泣かせでした。

日記とは直接関係ありませんが、本書で一番心に残ったフレーズを最後に残しておきます。
「八方ふさがり」の状況に陥ることもあるのですが、そんなときにも1か所だけ開いている方向がある。それがどこかというと、上、頭上です。
視点を変えてみれば、いかに行き詰まった状況に見えても、打開策はある、ということですね。本書では日記と絡めて、そんなときこそ過去の日記を読み返してみましょう、となっていますが、視野を広げ、視点を変えるのは大事だのは間違いありません。

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