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2011年10月 9日 (日)

[読書メモ]木村尚義『ずるい考え方』

ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門(木村尚義)

「一方ロシアは鉛筆を使った」というアメリカンジョークが、ラテラルシンキングの特徴を言い表していると言います。無重力である宇宙空間ではボールペンが使えない(重力でインクを押し出しているため)という問題に対し、米国のNASAは無重力空間でも使えるペンを開発したのに対し、ロシアは宇宙空間で鉛筆を用いることにした、という発想の転換ですね。
実際には、宇宙空間でも利用できるペンは、米国の民間企業が独自に開発しており、NASAもロシア宇宙局もそれを採用していたようですが。

さて、ラテラルシンキング。「水平思考」と訳されることが多いのですが、lateralの辞書的な意味は「側面、横」といった意味です。ゴルフでラテラル・ウォーターハザードというルールがあるのですが、通常のウォーターハザードにボールが入ったときは、その後ろから打ち直さないといけないのに対し、ラテラル・ウォーターハザードの場合は入った場所の横から打てる、という救済措置があるようです(ゴルフには詳しくないので、間違っていたらすみません)。アメリカンフットボールでもラテラルパスという表現がありますし、これは真横へのパスですね。
対になる「縦」がロンジチューディナル(longitudinal)なのですが、緯度(latitude)・経度(longitude)の連想で覚えることもできそうです。

そういうわけで、深掘りしていくロジカルシンキングに対して、発想を広げていくラテラルシンキング。あるいは正面から攻めるロジカルシンキングに対して、側面攻撃のラテラルシンキング、といった考え方ができるかと思います。
自分はラテラルシンキングはどちらかというと苦手で、かといってロジカルに掘り下げるのも得意ではなくて、正解が示されたり、少なくとも正解があるとわかっていればその通りにできるのですが(何も考えていないとも言う)、自分で考えて正解を見つけるのは不安が先に出てしまいます。本書の事例も、答えを知っているか、答えを探してしまうかしてしまい、本書をきちんと読めたとはいえないかもしれません。
ですが、問題を正面から取り組もうとして1つの方法にこだわってしまい、別のやり方があるのではないかと考えられない部分があったので、側面攻撃ともいえるラテラルシンキングを、阿漕なやり方だとして忌避するのではなく、選択肢の1つとして取り入れることは大事だと感じるようになりました。

ただこの本、細かい部分で編集が甘い。判官贔屓を「はんがんびいき」とわざわざルビを振ったり(誤読が定着してしまったか?)、メイドカフェの店員が「いらっしゃいませ、ご主人様」だったり(主人とメイドの関係が「いらっしゃいませ」になるわけがない)。細かいと言えば細かいのですが、どうしても気になってしまう部分なので。というより、こういうところが気になるのが、まだまだ自分はロジカルシンキングに固執しているからなのかもしれませんが。

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