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2012年1月18日 (水)

[読書メモ]レイチェル・ボッツマン、ルー・ロジャース『シェア』

シェア からビジネスを生みだす新戦略(レイチェル・ボッツマン、ルー・ロジャース)

『フリー』『シェア』『メッシュ』『パブリック』と、自分が勝手に<ネット4部作>と名付けているものを、順不同ではありますがようやく読了しました。
4冊を通して感じるのは、モノを作って売るだけのビジネスはもはや時代遅れであることと、買い手は単なる消費者ではなく、思いを伝えることで生産者や発信者と共に成長するパートナーであるということです。インターネットという双方向メディアの果たした役割は決して小さくありませんが、それ以上に私たちひとりひとりの考え方が変化してきた部分が大きいかと思います。

最も大きな変化が、本書に指摘されています。つまり、産業革命以来の大量生産・大量消費について、これが正しい姿なのかと疑問を持つ人が増えてきたこと。地球規模のゴミ問題や環境問題が懸念され、リサイクルや環境保護という方向に舵を切りつつありますが、そもそも「買わない」という選択肢もあるのではないか、という趣旨となります。
本書前半は、大量生産・大量消費による弊害を、事例を挙げて説明しています。とくに印象に残ったのが、太平洋ゴミベルトの話です。海流の関係で北太平洋の中央にプラスチックなどのゴミが集まる海域があるのですが、想像を絶する事態になっているようで、当然ながら環境や生物への影響も小さくありません。元をたどれば、私たちの大量消費・大量廃棄が引き起こした問題であり、人間のエゴが生んだ地球規模の環境破壊です。

私たちは大量に廃棄するだけではなく、必要のないものを大量に買い、ため込んでしまうことにもなります。いざというときのために、1年のうちで数分しか使わないような工具を持っていたりすることもあるわけですが、必要なときにほかの人から借りたり、逆に自分のものを必要のないときにほかの人に使ってもらったりすれば、お互い助かるのに、という発想は当然出てきます。
インターネットの力により、遠く離れた人ともやりとりできるようになり、ものの交換や融通がやりやすくなりました。コミュニティが大きくなり、やりとりされる物品の量が一定の規模を超えたことで、さらに発展していくという構図が、世界のあちらこちらで起こっているようです。
副次的な効果として、交換や貸し借りの結果ものを捨てなくなるので、環境にも優しくなりました。

後半では、カーシェアリングやソーシャルレンディング、コ・ワーキングといった近年注目されているシェアビジネスがいくつかあげられています。従来の生活を置き換えるものにはならないとしても、シェアビジネスの存在が選択肢を広げ、新しい価値観を生み出していることは間違いないでしょう。
自分は会社員しか経験がありませんが、コ・ワーキング、あるいはノマドの働き方というのはおもしろいと感じました。「自由に働く」という感覚でしょうか。最近は勤め人でも働き方の自由度が大きくなってきており、会社を飛び出して好きなところで働くノマドや、コ・ワーキングで社外の人とも積極的に情報交換していくことも、かなり市民権を得てきたように思います。自分がやってみたら、すぐに怠けてしまいそうだなあ。(汗)

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