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2012年3月28日 (水)

[読書メモ]G. ポリア『いかにして問題をとくか』

いかにして問題をとくか(G. ポリア)

数学の初学者が問題を解くにあたって、何に留意するべきかをまとめた一冊です。初版が出版されてから、すでに半世紀以上たっていますが、現在もなお古典の名著として評価され、昨年にはNHKでも取り上げられたそうです。
たんに数学の解説書として読むのではなく、ビジネスの場において眼前に現れた様々な問題を、どのようにして解決するかのヒントにもなりますし、むしろそのように読んでいくほうが私たちのためになるのではないでしょうか。

とりあげられている問題は、理数系の高校で出題されるような、幾何や代数の問題が多く、具体的な値や式を求める「決定問題」と、与えられた命題が正しいことを示す「証明問題」に分けられます。
いずれの問題も、
(1)まず問題を理解し、所与の条件、前提、定義と求めるべき未知のものが何であるかを明確にする。
(2)解答の方針を検討し、既知の問題に類推させたり、より簡単な問題に分割したりできないかを考える。
(3)検討した方針に沿って解答する。
(4)求まった解答を一般化、あるいは特殊化するなどして、正しいかどうかを検討(見直し)する。
といった流れで解を求めることができます。

実際のビジネスにあっても、問題の全貌がつかめなかったり大きすぎたりして立ちすくんでしまうことは少なくありません。まず何がわかっていて何をしなければならないのか(問題を理解する)、どこから手を付けていけばいいのか(解答の方針を検討する)、といった手順を踏まないでいきなり手を動かそうとしてしまうため、方向も距離感も失ってしまう、というのはよくあります。
(こうなったときは、ひとりで悩まず上司に相談、叱られながら手順を教えてもらう、というのが定番なのですが。)

数学とビジネスの問題の違いは、前者は(解がない、あるいは命題が偽であることが証明できる、という場合も含めて)解答が必ず存在するのに対し、後者は多くの場合正解のない問題に対して、より適切なもの(場合によっては、あらゆる選択肢が不適切だが、より不適切の度合いが小さいもの)を選ばないといけないということがあげられます。
また、数学の問題はすべての場面において論理的ですが、現実社会の問題は非論理的、あるいは感情的な要素が多分に含まれ、論理的に適切な解でも実行できないということもありえます。そういった困難はありますが、私たちが日常で直面する問題への取り組み方として、数学的アプローチは十分に意味があると考えます。
数学的アプローチの「計画→実行→見直し」。どこかで見た話だと思いましたが、いわゆるPDCサイクルそのもの。そう考えると、差異はあれど、日常の問題で数学的アプローチを使わない理由がないと思えてきます。

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